かおるこの育児日記

初めての妊娠から産休、出産、育児までを記録していくブログです。

37w6d 手術当日・誕生

意外と6時間ほどぐっすりと眠れました。

お腹空いたなぁ…と思いつつ、白湯とお茶でしのぎながら9時ごろまでうとうと。
10時になって絶飲。
エコーを見てもらって、変わらずに骨盤位であることを確認。先週よりちょっと大きくなって2700グラムほどとのことでした。
今日から臨床研修医さんが来たとのことで、エコーも「体験」してもらいました。すごーく慎重に、そーっと見てらっしゃいました。
私自身はどーぞどーぞという感じで、先生がここが肝臓、これが足先、と説明しているのを私も一緒になってへーと見てました。
仕事が教育業なので、経験しないと身につかないのは百も承知。研修医さんだけではさすがに不安ですが、きちんと指導医がついて管理しているなら、基本的には安心だと思っています。
色々学んで、今後に生かしてもらいたいです。
 
病室に戻って、点滴スタート。
人生初の点滴です!
一番怖がっていたのは点滴でした。
「意識がしっかりしている状態で、常時針が入っていて液体が注入されている」というのがどうしても怖くて。
血管が細くていつも採血に手こずるので、それも不安でした。
準備をしてくれる助産師さんに「点滴は初めてなので怖いです!」とアピール(笑)
腕を見ながら、うーんこっちの方が痛くないかなーと血管を探して、一発で位置を決めてくださいました。さすがだなー。
体がビビったのか、普段はなんともないアルコールで肌が赤くなり、血圧が80/44まで下がりました(笑)
それでも無事に一人でトイレにも行けたし、慣れたら大丈夫そうです。よかったよかった。
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点滴を持ったまま最後のエコー。
やっぱり骨盤位のままで、手術をすることが決定。13時開始で確定しました。
 
10時から絶飲になり、11時頃に弾性ストッキングを履き、12時半には父、母、姉が到着し…と着々と進んでいく準備。
旦那氏は今日はどうしても仕事を休めず、夜に駆けつけてくれることになっています。お昼休みの少ない時間をぬって、頑張れとメールをくれました。
 
時間が近づき、いよいよ手術室へ。
自分で点滴をもって歩いて行きました。
家族いわく、顔面蒼白だったそうです(笑)
手術室前で家族と別れ、オペ看さんたちに引き継がれて手術室の中へ。
おお、これが手術室…ドラマとかで見たことあるやつだ…!となんとか必死に自分を高める(笑)
手術台に乗ってからはテキパキと準備が進みます。血圧計つけますねー、足は少し開きますねー、と逐一教えてくれてちょっと安心。
 
そしていよいよ、脊髄くも膜下麻酔と硬膜外麻酔とへ。
まずは脊髄くも膜下麻酔。横向きになって背中を丸めて、背中に注射を打ちます。ひええええ、と恐れおののいているうちに、チクっと注射の痛みを感じました。二カ所刺しますが、ほんとに注射の痛みで、それ以上の痛みは感じません。
次に硬膜外麻酔。背中にカテーテルを入れます。ぐぐぐ、と背中の中になにか細いものが入ってくる感覚。痛いと言うよりは、中をぐうーっと押されていく感じでした。これもぎゃー痛い!というほどでもありませんでした。
 
「麻酔を入れます。お尻の辺りが温かくなって足に痺れがでてきますよー」
…ほんとだ、お尻が温かい!あっ、足がしびれていく!すごい!自分じゃ動かせなくなっていく!!
びりびりというか、本当に、正座を長時間した後のような痺れが足全体に広がって、下っ腹の辺りまでくる感じ。
もう自分では足は動かせなくなり、されるがまま。
仰向けに戻されて、胸の上あたりについたてが形成され、足元は見えなくなりました。あとは先生方を信じて、ひたすら天井を見上げるのみ。
「膀胱にバルーンを入れて管を通しますねー」
これが痛そうで怖いと思ってましたが、麻酔が効いているため、何かが入ったとは分かりますが痛くはありませんでした。
 
足に血栓を防ぐためのマッサージ器がとりつけられ、麻酔の効きを確認。
濡れたガーゼを肩のあたりに当てられて、「冷たいですか?」「はい」
次にお腹に当てられて、「冷たいですか?」「あっ、冷たくないです!」
すげー。麻酔すげー。
 
最後に、胸のあたりに布団乾燥機のような温風を入れる袋がかぶせられました。
赤ちゃんが生まれたあと、カンガルーケアするときに冷たくないように、温めておくそうです。
 
 執刀医の先生が入ってきて、手術スタート。
 
ひえー!と思いつつ、そばについてくれる看護師さんが随時話しかけてくれました。
気持ち悪くなったりしたら教えてね、暑かったり寒かったしないかな、息苦しかったりいつもと違う感じがしたら教えてねー、って感じ。
かなり心強かったです。
赤ちゃんにしっかり酸素を送ってあげてね、と言われ、ひたすら深呼吸をしてました。
 
この温風機がね、不安軽減に意外に良い働きをしてくれました。
温風を送り込む機械が顔のすぐ上にあったので、そのブオーンという音で、手術中の声があまり聞こえなかったのです。
全部丸聞こえだったら相当怖かったと思います。だって「これが膀胱やな」とか言ってるんだもん…!想像して血の気が引くわ。
 
術中の体は、お腹から胸のあたりまでをぐいぐいと引っ張られる感覚が続いてました。
痛くないけど、体は動く、変な感じ。
「もうすぐ赤ちゃん出てくるからねー、赤ちゃんも頑張ってるからお母さんも頑張って呼吸してねー」「はい、14時12分」
えっ、生まれた?
「生まれてきたよー!」
泣いてなくない?
「…ほにゃあ、」
あ、泣いた!
もっとこう、ドラマのような、おんぎゃあおんぎゃあと泣くのかと思ったら、思いのほか小さな声でした。
やっと会えた、無事に出てきてくれた、良かった、良かった…。
自然と涙が出ました。
ずっとそばについてくれた看護師さんが涙を拭いてくれて、「赤ちゃんきれいにしてカンガルーケアできるからね」と教えてくれました。
しばらくしてやってきた我が子は、まだ鬱血してて、小さくて、でもしっかりと重みがあって…。写真を撮ってもらって、そのまま赤ちゃんは処置室へ。
「あ、結局、男の子だったんですよね?」
「男の子だよー!」
良かった(笑)
 
そのあとは私の処理。
胸のあたりまでをぐいぐいと引っ張られる感覚が続きます。
そーだよなー子宮がここまで大きくなってたんだもんなー、胎盤とか色んなものが出てるんだろーなと思いつつ、深呼吸を繰り返す。
お腹を引っ張られながら縫合されているうちに処置室から電話がかかってきて、赤ちゃんの体重や身長が報告されました。
3080グラム、48.4センチ。あ、3キロあったんだ!すごい!
赤ちゃんが出てきたあとは看護師さんもちょっとリラックスモードでお話している声が聞こえました。
麻酔科の先生は研修医さんに教えながら麻酔の量を調整している様子。
「先生、これどうしますか?」「あー、何やっても上がらないからそのままでいいよ」という会話が聞こえてきてましたが、恐らく血圧のことだと思います(笑)
術後の処置がとても長く感じました。40分ぐらいかかったのかな?
 
その後、病室のベッドが運ばれてきて乗り換えて、ベッドに乗ったまま病室に戻りました。
天井を眺めながら病院内を進むというのも初めての光景で不思議な感じでした。
病室に戻ると両親と姉が待っててくれて、お疲れ様~と迎えてくれました。
足はまだしびれたままですが、意識もはっきりしてるし会話もできます。
のどかわいた、おなかすいたと言っているうちに、助産師さんが赤ちゃんを連れてきてくれました。
「さー、お母さん頑張って!」
この病院は母子同室で母乳育児を推進しているのです。
赤ちゃんをベッドに置いて添い乳のようにして初の授乳!
「あ、上手に飲んでるねー!おっぱいも出てる出てる!」
助産師さんがびっくりするぐらい、スムーズにいきました。
ほほう…授乳とはこういう感覚なのか…と思いつつ、初めて抱く我が子の温もりに感動していました。
その後、検査などで赤ちゃんは病室を出て、私も疲れ果てて昼寝。
 
夜になって旦那氏が駆けつけてくれました。
抱っこしながら、軽い~小さい~怖い~とびびってました(笑)
 
そしてその夜から母子同室で、2時間おきの授乳が始まります。
助産師さんに「生まれて3日までは泣いたら授乳!」と言われていたので、迷いなく(笑)授乳マシーンと化してました。
足に血栓防止のポンプ(マッサージ機みたいに加圧する機械)がついているので自由に身動きがとれません。
ナースコールで呼んだり、巡回に来てくれた助産師さんに赤ちゃんを動かしてもらい、授乳をします。
うとうとしては起きるの繰り返しで、明け方に3時間ほどまとめて寝てしまいましたが、ほぼ貫徹でした。
「ちょっとは眠れたかな?赤ちゃんって夜寝ないでしょ。それが普通だから大丈夫。他のお母さんも同じ感じだからね」と言ってもらって安心しました。
 
これが出産当日の一日。
大変だったけど、大切な一日でした。
 
そして大変なのはこれからなのですが……それはまた別の記事で。